陳野にこ Nico Jinno (カフェキッチン&販売)
タルマーリーのいいところは
変化し続けるところ
※インタビュー・記事作成:塩月未希子
2021年11月からタルマーリーで働いています。那岐店のカフェ部門で、キッチンを担当しています。
タルマーリーに入社する前は、栃木県のアジア学院で住み込みのボランティア、勤務をしていました。アジア学院は世界各国の生徒を迎え入れ、有機農業を教えています。農業だけなく、共同生活を通してコミュニティのあり方、リーダーシップを学べる場です。
私は、学生の学ぶ環境を整えるために、食事の準備や畑で野菜を育てる仕事をしていました。
大阪出身、都会育ちなので、それまで農業に関わる機会はありませんでした。
アジア学院では、種から農作物を育てて、収穫、調理、食べるまでの過程を目の当たりにしました。農作物、家畜が自分の口に入るまでの、一連の過程を知ることがとても大切だと感じました。食べ物が遠い存在になる、知らない誰かが作っているものになる、そういう風にはしたくないなと思いました。
「やりたい」と言えば畑で作物を作ることができる環境だったので、小豆や大豆、落花生といった大好きな豆類、さつまいも、にんじんを作りました。
農作物だけでなく、ツリーハウスも作りました。ツリーハウスで友人と過ごした風景は心に残っています。
父が大工で、幼い頃から家具や子どもの勉強机を作る姿を見ていました。「やってみたら何でも作れる」と思っているので、ものづくりは好きですね。
私がタルマーリーを知ったきっかけは、朝食で提供するパンを作る担当になったこと。
それまでパンを作ったことがなかったので、まずはイーストでパン作りを始めました。
そのうち、酵母を起こしてパンが作れると知って、自家製酵母や酒種でパン作りを試しました。
そのタイミングで「田舎のパン屋が見つけた 『腐る経済』」に出会いました。自家採集の野生の麹菌から酒種を起こしてパンを作っていること、「0から自分で作る」という私がやってみたいことが本に書かれていました。
本を読み終わったと同時にタルマーリーのインターンに申込みました。
1ヶ月弱のインターンはあっという間に過ぎて、もっと知りたい、やってみたいという気持ちで、2週間後にはタルマーリーに社員として加わりました。
やりたいと思うことがあるとき、後先考えずにまずはやってみる私にとって、タルマーリーで働かない理由はありませんでした。
今は、キッチン担当として、カフェで提供するサンドイッチやデザートの仕込み、調理を担当しています。日・週替わりのメニュー、パーティーメニューの検討や食材の発注も行っています。
タルマーリーのいいところは、「これまでこうしていたから、こうしなさい」がないところ。自分で考えてよりよく変えることができます。変化することに抵抗がなく、とても柔軟です。
タルマーリーのカフェで使う野菜は、智頭町の農家さんから届けてもらったり、自然栽培の農家さんから送ってもらったりしています。とはいえ、冬場や端境期は全ての野菜が手に入るわけではなく、一部は農協や産直所で購入していました。
育てる過程や、生産者さんの顔が見えない野菜をタルマーリーで提供することに課題を感じました。
それを社内で話したら、野菜を送ってくれる自然栽培農家さんをもっと探してみようとなりました。早速、オーナーの人脈で紹介していただいた農家をリストアップしてもらい、その中から連絡をとった岡山県牛窓の生産者さんからも野菜を届けてもらえるようになりました。
直接やり取りした生産者さんから届けてもらう野菜なので、おいしく調理したい、お客様においしいと思ってもらいたいという気持ちが強くなりました。
届いた野菜を見て、「この野菜を活かすメニューは何だろう、何を作ろう」と考えることが嬉しい時間です。
近いうちに、生産者さんに会いに行きたいなと思っています。
タルマーリーで働く人たちは、仲がよいけれど、仕事上のメリハリはしっかりしています。
改善するところは遠慮なく指摘しあう、タルマーリーをよくするためにそれぞれやるべきことをやっていく雰囲気がありますね。
シェアハウスで共同生活をしているので、それぞれの人間性や大事にしたいことを理解できていることも大きいのかな、と感じます。
まだキッチン担当としてできていない部分もあるので、これから更にパワーアップしていきたいなと思っています。
動線を意識して無駄なく最短で、丁寧に仕事をすることを常に意識しています。
「自分がよいと思うもの」を妥協せずにお客様に提供していく、お客様からの「おいしかったよ」の言葉を大切にしていきます。
あとは、自分で作った農作物をタルマーリーのカフェで提供できたら素敵だなと思っています。まずはハーブから挑戦してみようかな。
タルマーリーには、カフェ以外に、パン製造や販売、ビール製造など様々な業務があります。ワークシェアができるように配置転換もあります。
タルマーリーという1つのチームなので、お互い助け合い、高められるように、ゆくゆくはキッチン以外の業務も挑戦できたらいいなと思います。
Q&A
-
出身地
-
大阪府
-
-
得意技
-
ずっと歩き続けられること(3週間かけて東京・日本橋から大阪の自宅まで歩いた経験があります)
-
-
休日の過ごし方
-
読書、散歩、たまに遠出(部屋でゆっくりも好きだけど、火水の定休で東京や大阪に出かけることも)
-
-
タルマーリーで好きなメニュー
-
大好きなピーナッツが入った「生姜とピーナッツのパン」
-